「性教育は必要だと聞くけど、まだうちの子には早いかも…」
「何から始めたらいいかわからない」
「そもそも性教育って、赤ちゃんの作り方を教えることでしょ?」
もしかすると、あなたもこんな風に思っていませんか?
実は、多くの親御さんが「性教育」について同じような疑問や不安を抱えています。
「なんとなく必要だとはわかっているけど、何を教えたらいいかわからない…」
でも、その思い込みがもしかすると、お子さんにとって大切な学びの機会を逃してしまっているかもしれません。
性教育は「恥ずかしい話」でも「難しい専門知識」でもありません。
本当の性教育とは、お子さんが安心して成長していくために必要な「生きる力」を育むことなのです。
今日は、性教育の本当の意味と、なぜ小さな頃から始めることが大切なのかを、一緒に考えてみませんか?
多くの人が誤解している「性教育」のイメージ

「赤ちゃんの作り方=性教育」ではない
「性教育」と聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「赤ちゃんがどうやってできるかを教えること」ではないでしょうか。
確かに、それも性教育の一部ですが、実はほんの一部分に過ぎません。
本当の性教育は、もっと幅広く、もっと日常的なものです。
たとえば、
- 自分の体を大切にすること
- プライベートゾーンについて知ること
- 『イヤ』と言っていい権利があること
- 困ったときに信頼できる大人に相談すること
これらすべてが性教育なのです。
つまり、性教育とは「自分らしく、安全に生きていくための土台作り」と言えるでしょう。
なぜ”性”の話は避けたくなるのか
「性の話は恥ずかしい」
「子どもには刺激が強すぎる」
そう感じるのは、とても自然なことです。
なぜなら、私たち大人も、性について正面から学ぶ機会が少なかったからです。
でも、だからこそ、今の子どもたちには違うアプローチで接してあげたいと思いませんか?
性を「タブー」にするのではなく、「大切なこと」として自然に話せる関係性を築いていく。
それが、現代の性教育の考え方なのです。
本当の性教育とは|「なんでも話せる関係性」を育てること

性教育のゴールは「なんでも話せる関係性」を作ること
性教育の最終的なゴールは、お子さんが思春期や大人になったときに「困ったことがあったら親に相談できる」という信頼関係を築いておくことです。
小さな頃から、体のことや気持ちのことを自然に話せる関係性があれば、将来お子さんが悩みを抱えたときに「お父さん、お母さんに聞いてみよう」と思えるはずです。
たとえば、女の子なら生理、男の子なら精通が、大人の体へと変化する第一歩として、表れますよね?
実際自分が子どもの頃、いきなり表れた自分の体の変化に戸惑ったことはありませんでしたか?
「これ何?」と不安になったことはありませんでしたか?
私は性教育を親から全く受けなかったので、初めて自分の身に起きたことに恐怖と不安を感じたことを強く覚えています。
でも体が大人へと変化していくことは当たり前のこと、尊いことですよね。
待ち望み、お腹にその命を宿し、やっと会えた可愛い我が子。
その子が一つ一つ成長していくことで、ここまで元気に生きてくれたことに感謝する。
性教育とは、親から子への愛のプレゼントになるのです。
性教育は【正しさ】より【つながり】が大事
「正しい知識を教えなければ」と気負う必要はありません。
完璧な回答ができなくても大丈夫です。
大切なのは、お子さんの疑問に真剣に向き合い、一緒に考える姿勢を見せることです。
「お母さんもよくわからないから、一緒に調べてみようか」という言葉も、立派な性教育です。
親子で学び合う過程そのものが、信頼関係を深めていくのです。
なぜ”幼児期”から性教育が必要なの?

思春期に突然できない「性の話」
「性の話はその時が来てからでいい」と考える方も多いでしょう。
でも、思春期は子どもにとって心も体も大きく変化する時期。
そんなデリケートな時期にいきなりお子さんに「性行為」の話ができますか?
小さな頃から自然に体のことを話してきた家庭と、思春期に突然話し始める家庭。
どちらがお子さんにとって話しやすいでしょうか?答えは明らかですよね。
0歳からの関わりが将来の安全につながる
「0歳から性教育?」と驚かれるかもしれませんが、実は赤ちゃんの頃からできることがあります。
おむつ替えのときに「きれいにしようね」と声をかけたり、お風呂で体を洗いながら「大切な体だから、やさしく洗おうね」と話しかけたり。
こうした日常的な関わりの中で、「自分の体は自分だけの大切なもの」という感覚が自然に育っていきます。
これが、将来的に自分を守る力の基礎になるのです。
早く始めることで「日常の一部」になる
幼児期から始める性教育の最大のメリットは、それが「特別なこと」ではなく「日常の一部」になることです。
歯磨きや手洗いと同じように、体を大切にすることが当たり前の習慣として身についていきます。
そうすれば、お子さんも恥ずかしがったり身構えたりすることなく、自然に体のことを学んでいけるのです。
性教育が子どもを守る5つの力

①自分のからだを大切にできる
性教育を通じて、お子さんは自分の体がかけがえのない大切なものだということを学びます。
「体は自分だけのもの」「誰かに勝手に触られてはいけない」という感覚が育つことで、自分を守る意識が芽生えます。
②「イヤ」と言える自己表現力
「イヤなことはイヤと言っていい」
これは性教育の中でも特に重要なメッセージです。
小さな頃から自分の気持ちを表現することを大切にしていれば、将来何か困った状況に遭遇したときも、はっきりと「No」と言える力が育ちます。
③困ったら親に相談できる
日頃から体のことを自然に話している親子関係があれば、お子さんが何か違和感を感じたときや困ったことがあったときに、迷わず相談してくれるでしょう。
この「話してもいい空気感」「相談できる関係性」こそが、お子さんを守る最大の力になります。 「
④被害・加害を防ぐ知恵が身につく
適切な性教育を受けた子どもは、「してはいけないこと」「されてはいけないこと」の境界線を理解できるようになります。
これにより、被害者になることを防ぐだけでなく、無自覚に他の人を傷つけてしまうことも防げるのです。
⑤自己肯定感の土台が育つ
「あなたの体も心も大切」「あなたには自分を守る権利がある」というメッセージを通じて、お子さんの自己肯定感が育まれます。
自分を大切に思える子どもは、他の人のことも大切にできるようになります。
「やってみたい」と思ったら…まず何から始めればいい?

専門知識がなくても大丈夫
「性教育を始めたいけど、専門的な知識がない」と不安に思う必要はありません。
まずは、お子さんの疑問に丁寧に向き合うことから始めてみましょう。
「赤ちゃんってどこから来るの?」
「なんで男の子と女の子は違うの?」
そんな素朴な質問にも、真剣に答える姿勢を見せることが大切です。
意外に恥ずかしがるのは親だけで、子どもは素直に受け入れてくれるものです。
普段の生活でできる性教育のヒント
性教育は特別な時間を作らなくても、日常の中で自然に取り入れることができます。
お風呂の時間に体の名前を教えたり、着替えのときに「プライベートゾーンは他の人に見せないよ」と話したり。
絵本を読みながら「赤ちゃんは大切に育てられるんだね」と話すのも立派な性教育です。
子どもの反応にどう向き合う?
お子さんが恥ずかしがったり、興味を示さなかったりすることもあるでしょう。
それも自然な反応です。無理に続けず、お子さんのペースに合わせることが大切です。
「今度また話そうね」と言って、別の機会を待つのも一つの方法です。
まとめ|性教育は愛情を伝える手段の一つ

性教育は決して「恥ずかしいこと」でも「タブーなこと」でもありません。
お子さんが健やかに、安全に成長していくために必要な「生きる力」を育む大切な教育です。
自分の体を大切にすることは、自分を愛することができるということ。
性教育をすることで、自然と子は親の愛情をより感じてくれるのです。
まずは私たち大人が、性教育に対する固定概念を見直してみてくださいね。
完璧を目指す必要はありません。
今日から、お子さんとの何気ない会話の中で、少しずつ体のことや気持ちのことを話してみてください。
「お疲れさま」の一言から始まった親子の会話が、将来の信頼関係の礎になるのです。
性教育は「いつか必要になったら」始めるものではなく、「今から」始められるもの。
お子さんのペースに合わせながら、一歩ずつ進んでいきましょう。
具体的にどうすればいいか知りたい!

note記事で紹介している内容
ここまで読んでいただいて、「性教育の大切さはわかったけど、具体的にどんな声かけをすればいいの?」「どんなことを教えたらいいの?」と思われた方も多いのではないでしょうか。
私のnoteでは、今回お話しした性教育の考え方を実際に実践するための具体的な方法を詳しくまとめています。
性教育の本質やよくある質問への答え方、これだけ揃えればOK!と言えるおすすめの絵本リスト、困った時の対応方法なども含めて、すぐに実践できる内容をお届けしています。
「今日から我が家でも性教育を始めてみたい」と思ってくださった方は、ぜひnote記事もご覧ください。
きっと、明日からの親子の会話が少し変わるはずです。
なぜnoteなの?
noteはこういった踏み込んだテーマに対しても、しっかり自分の考えや実践したことを書くことができるため、ここではなくnoteでご紹介させていただいております。
私のnoteの記事は「ゆるっと性教育」というタイトルで、「性教育は大事だと思うけど、いきなりは少し抵抗ある」という方でも実践できるような内容にしています。
SNSなどで見る投稿は、たしかに大事だと思うけど、なかなか実行するとなると難しかったりしますよね。
私も同じでした!
でもだからこそ、本を読んだり、実際に有料セミナーに参加したりして得た知識と、そこから感じた自分なりの考え方ややり方をご紹介しておりますので、「実践してみたい!」と思ってくだされば幸いです。
ぜひ、お子さんと一緒に成長していく性教育の旅を、一緒に歩んでいきましょう。
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